キャリアアップを目指すなら
2016.2.16

キャリアアップを目指すなら

サービス提供責任者

サービス提供責任者とは介護保険制度上の職名で、ホームヘルパーの指導、スケジュール管理、現場でのトラブル処理、訪問介護計画書の作成、ケアマネジャーとの連携、サービス担当者会議の出席など介護事業所の運営をコーディネートしていく役割のことを指します。介護保険の訪問介護事業所の指定基準では、事業所ごとに規模に応じた数のサービス提供責任者の配置が義務づけられています。ですから求人広告においては、「サービス提供責任者候補求む」「経験者大歓迎」などというキャッチコピーを頻繁に見かけます。
昔の資格要件は、ホームヘルパー2級課程研修修了者で3年以上の実務経験というハードルの低いものでした。しかしながら、平成24年度から介護福祉士資格基礎研修修了者、1級課程研修修了者が基準と変更になりました。ただ一方で経験年数は求められていないので、資格を持った未経験者を育てるという事業所も多くなってきています。やる気があればキャリアアップのファーストステップとしてチャンスは多いということです。
採用時の給与は18~25万円程度。このサービス担当責任者を通過点に、ケアマネジャーの資格取得を目指したいところです。さらにその先は専門職としてのケアマネジャーに従事するのもいいですし、訪問介護の管理者になるのも良いでしょう。

ケアマネジャーの資格を取得

介護保険の要支援者と要介護者のケアプランを作成するケアマネジャーの資格取得が、介護士としてのキャリアアップでは王道になりつつあります。利用者や家族の相談をもとにあらゆるサービスと人を繋げていく仕事です。介護保険制度がスタートした平成12年に新しく登場した公的資格です。国家資格ではありませんが、今や介護の世界でのキャリアアップにおいては当たり前に求められる資格となってきています。現場経験5年で受験資格が得られるため、多くの人が当てはまるという背景もあってのことでしょう。
働き方は、在宅と施設に分かれます。在宅の場合にはケアマネジャー1人で40人前後の範囲でケアプランを立てるのが一般的で、毎月それぞれのお宅へ訪問しながらプランの調整を行います。一方、施設は在宅介護と違い対応すべき範囲が施設内に限定されています。介護保険制度上、入所者100人に対して1人のケアマネジャーの配置が基準となっています。主な仕事は入所者のケアプラン作成やスケジュールの調整になります。求人に出ている採用時の給与は20~30万円程度です。これは介護報酬が引き上げにならない限りは妥当な金額でしょう。

管理者を目指す

介護事業者のさらなるステップアップとして考えられるのは管理者(事業所長)です。計画的な事業所では、社内で人材を育てながら登用しています。理念に対する理解や忠誠心が備わるので定着率も良くなります。ポストの数がある程度見込める新規の事業所に転職することで、実績を積み新規開設の管理者を目指すのも良い選択です。ただし、転職する際にはしっかりと情報収集を行い優良事業所を見つけましょう。

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